絵染の名作家、稲垣稔次郎さんの着物
2015年11月23日
京都が誇る人間国宝、絵染の「稲垣稔次郎」さん
稲垣稔次郎さんは、京都出生の型絵染の人間国宝。
手掛ける作品はどれも伝統技術と芸術を調和させた趣ある図柄で、着物の他に木版画なども製作しておられました。
昭和38年に死去されましたが、現在も展覧会や展示会が開かれるなど非常に人気のある金の作家さんとなります。
稲垣稔次郎さんは、日本画家の父の元に生まれました。
芸術家である父の姿を見て、自然と芸術に興味を持つようになり、またお兄さんも日本画家として活躍していました。
京都市美術工芸学校を卒業し、東京の三越本店の図案部に就職しましたが、矢先、父親とお兄さんが急逝。
京都に戻った稲垣稔次郎さんは、松阪屋の図案部へと転職することとなり、そこで捺染友禅の図柄を手掛けるとともに、西陣織の工場などを訪れ、独学にて美しい図柄を模索・研究していました。
染色家として独立したのは、昭和6年のこと。
しかしご自身が納得できる作品が出来るまでは、作品を公にするのを控えておられた、職人肌の作家さんです。
そして昭和の15年、第15回国画会展に出展し国画会賞を受賞。
それからも数々の受賞を重ね、一躍芸術家としてその名を馳せました。
人間国宝の指定は、昭和37年。型絵染の重要無形文化財の保持者として認定を受けています。
(引用:稲垣稔次郎「作品紹介 着物」)
稲垣稔次郎さんが触れていたのは着物や染めだけでなく、陶芸や日本画など様々な芸術に触れていました。
手掛ける絵染は評価が高く、どの作品もまさに「芸術品」。価値が高いのも頷けます。
稲垣稔次郎が手掛ける作品は、どれも人気が非常に高く、値段も高騰しています。
中古市場でも流通している数はとても少なく、希少価値のある着物となります。
もし貴重な稲垣稔次郎さんの作品をお持ちで買取を検討しているのであれば、着物の知識をきちんと持ち評価してくれる、信頼のおける着物買取店を選ぶと良いでしょう。
参考サイト
- 人間国宝
- 染色家
- 着物作家
- 稲垣稔次郎