北海道の着物「二風谷アットゥシ」とは

北海道の着物「二風谷アットゥシ」とは

2015年11月12日

着物はてな

アイヌ文化のきもの、二風谷アットゥシ


様々な着物を見ていると、着物の産地ごとに特色が非常に豊かなことに驚かされます。
「二風谷アットゥシ」とは北海道が名産地の着物で、素朴であたたかな図柄が特徴の着物です。
アットウシ織の着物は、他に日本語で”厚司”とも呼ばれたりします。

attousi (引用:地元びいき「伝統的工芸品:北海道 二風谷イタ、二風谷アットゥシ」)

主要な産地は、北海道の沙流郡平取町となります。
図柄は本州のような友禅などではなく、独自のアイヌ文様があしらわれています。
アイヌ模様は角ばった図柄が多いのですが、魔除けの意味として始点と終点が角ばったため、このような独創性溢れる図柄となるようです。


北海道の樹皮の繊維で糸を織り、その糸で織られた着物が二風谷アットゥシとなります。
そのため水にも非常に強く、通気性に優れた優しい着物となっています。
シナの木などの樹皮を剥いで加工したあとに、2㎜程の細い幅に裂いて糸状とします。
そうした糸に撚りをかけて糸伸ばし、そして受糸取りのあとに織る工程へと入ります。
樹皮を原料とした着物は非常に稀で、絹などと比べて非常に耐久性が高く、丈夫な生地となります。

「二風谷アットウシ」は、北海道で初めての伝統工芸指定品となります。
着物の他に半纏、帯や小物にも使用されています。
北海道は独自の文化が豊かな地域で、樹皮の着物の他に動物の毛皮を使った着物や、鳥の皮などの着物もあります。



参考サイト



  • アイヌ
  • 二風谷アットゥシ
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