小紋と江戸小紋の違いとは?
2015年08月19日
(引用:wikipedia「小紋」)
(引用:wikipedia「江戸小紋」)
着物「小紋」とは
小紋とは全体に細かな柄が入っており、着物の上下に関係なく模様が入った着物となります。
訪問着や振袖、あとは付下げなどは上下に合わせて柄が入っているのに対し、小紋の柄に上下はありません。
そのため小紋を着る場面は普段や日常での着用がメインとなり、正装や礼装の着物にはなりません。
しかし江戸小紋だけは例外で、フォーマルな場でも着用できる小紋となります。
江戸小紋の発祥
(引用:wikipedia「江戸小紋」)
江戸小紋が作られたのは、その名のとおり江戸時代。
大名の間で着物の模様付の豪華さや箔を張り合う流行が起こり、江戸幕府からあまり着物を派手にしないようにとの規制が入ってしまいます。
着物を地味に見せるために、模様が細かく遠目からは無地に見える着物を作らせるようになりました。
しかし遠目からは無地に見えるほどの染色には非常に高度な技術を要し、かえって製作に手間のかかる、高級な小紋着物となったのです。
そしてこの江戸小紋は、各大名の間で使える柄が自然と定まっていきました、
有名なものでは紀州藩の徳川氏の模様「鮫」や、「行儀」、
そして加賀藩・前田氏の模様「菊菱」などがありますね。
徳川氏の江戸小紋の模様は特に有名で、「鮫」と「行儀」、あとは「角通し」の3種を合わせて「三役」とも呼ばれます。
大名が着用していた江戸小紋は格式が高く、「定め小紋」と呼ばれる種類となります。
江戸小紋の染色には型紙が用いられますが、現在は型紙職人の後継者が不足しており江戸小紋の希少価値も高まっています。
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