岩手の伝統、趣深い南部染め…買取額も期待です

岩手の伝統、趣深い南部染め…買取額も期待です

2015年10月24日

着物はてな

岩手の名産、南部染めとは


本日は、岩手の”南部染め”について詳しく執筆していきます!
前回ご紹介した南部茜染、そして南部紫根染の2つを総称して”南部染め”と呼ばれます。

nanbu (引用:いわの美術株式会社「反物 南部紫根染」)

特産地は、岩手県の盛岡市。
一時は絶滅してしまうかに思われた南部染めですが、地元の方の努力により見事復活した歴史と伝統のある染め方法となります。

昔、位の高い人にだけが許される色であった、紫。万葉の歌などに登場することもあり、当時の時代背景が窺える色のひとつです。
紫根染の技術は、現在の盛岡には鎌倉時代以前に伝来したとされています。
岩手県はかつて原料となる茜草や紫草が豊富に生息していたため、南部染めが生まれたのです。

前回ご紹介した茜、そして紫根は現在では原料が僅かとなり、非常に希少なもの。
現在でも南部では、その希少な紫根を使用し、丁寧に染めが施されています。
どうして一時、南部染めが絶滅の危機に瀕したかというと、原材料の不足から。
安価な化学染料にて似たような色合いがなんでも作ることが出来るようになった現在、そうした伝統技術は廃れつつありました。
そこで地元の関係者が努力を重ね、現在も南部染めは製作され続けている染めとなります。


手間をかけて染められる、趣深い南部染め


iwateken (引用:いわての旅「南部紫・茜しぼり染」)

南部染めの手法は非常に手間がかかり、かつては一枚の南部染めに2年もの歳月が費やされたそう。
さらに糸に染料が浸透するのに時間がかかりますので、2年かけて染めたあと、1年間寝かせてから売られたそう。
そのため南部染めは、年月が経てば経つほどに深い色合いを有し、味わい深い趣となるのですね。

手間暇かけて製作される、南部染めの着物。
現在はアンティーク着物などの分野でも人気があり、年月を重ねて更に風合いが増した南部染めの着物や和装小物は高い買取額が期待できますね。



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