落ち着きある芸術品、名古屋友禅とは

落ち着きある芸術品、名古屋友禅とは

2015年11月30日

着物はてな

名古屋友禅の価値は?


名古屋友禅とはその名の通り、愛知県の名古屋市が名産地のとなる友禅着物。
名古屋の他にも、周辺の春日井市や西春日井郡師勝町で生産されています。
特徴としては手描きの友禅で、下絵から糊置き、そして色挿しから仕上げまで1人の着物作家が一貫して行っていること。
伝統工芸への指定は、昭和の58年4月27日からとなります。

nagoya (引用:あいちの伝統的工芸品「名古屋友禅」)

18世紀前半、かつての尾張地方は都市として栄え、京の都や東は江戸まで、数多くの商人や職人が行き来する土地でした。
着物の友禅の技法も、そのときに伝わってきたのではといわれています。

他の華やかな友禅と違い、名古屋友禅は控えめな色合いを基調とし、落ち着いた雰囲気の着物となっています。
どうしてこうした図柄が成り立ったのかというと、名古屋の土地柄に由来します。
名古屋は催しの時には華やかに着飾りますが、普段は質素を良しとする風習で、普段使用する着物も落ち着いた色柄のものが好まれました。

名古屋友禅は絹の着物の為、虫食いや傷みなどにもしっかりと気を配る必要があります。
季節ごとの手入れを施し、着用の後は陰干しをしておくなどの心配りも大切です。
着物の状態においても買取価格は左右されますので、コンディションを良好に保つことは、着物買取において高額で売るコツのひとつとなります。
もし買取を考えていなくても、状態の良い着物を着るのは気持ちの良いもの。日頃の手入れをしっかりと行うようにしたいですね。

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