価値ある”間道”の帯や着物、和装小物
2015年10月31日
帯などでたまに見る”間道”とは
間道は、和装小物や茶道具などでたまに目にする名称。
間道とは、しま模様の名称のひとつで、いわばデザイン名ということですね。
室町の時代から桃山時代にかけて、中国から日本に伝わったとされる木綿生地の縞模様を間道といいます。
こちらの”間道(かんとう)”とは、中国の地名である広東からきているそうな。
とても歴史ある図柄ですね。
(引用:京都きもの市場「藤山千春 九寸帯 吉野間道)
主に茶道を嗜む茶人が好んだ着物で、浮織で太縞、そして細縞に打ち込みを施し、あまり華美ではないもののとても粋な図柄です。
有名な茶人であった松平不昧も間道の図柄を好み、わざわざ中国まで注文したほど。
江戸時代に京都の豪商である灰屋が、名妓の吉野太夫へと贈ったともいわれています。
有名な間道では草木染の手織物である”吉野間道”、そして”望月間道”などがありますね。
(引用:京都きもの市場「藤山千春 九寸帯 吉野間道)
着物作家が手掛ける間道の和装小物は、どれも高い値段で買取され、相場も高いもの。
吉野間道で有名な着物作家さんといえば、東京に工房を構える「藤山千春」さん。柳悦孝さんに師事し、指導を受けていたそうな。
芸術的な袋帯などの和装小物は、どれも高い買い取り額が期待できます。
藤山千春さんの帯などを買い取ってもらう際は、証紙も共に提出するよう心がけましょう。
他にも間道の生地は着物や和装小物のほか、茶道具の仕覆にもよく使われています。
仕覆とは茶道具の茶器を入れておく袋のことですね。
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