手間をかけて染められる、総絞りの着物
2015年10月01日
振袖などによく使われる、絞りの着物
絞りの着物は一粒一粒が手作業にて絞られ染めあがっていきますので、非常に手間がかかります。
着物の一反につき、総絞りであればなんと凡そ25万回もの絞りが施されるそう。
着物職人が減少しているのもあり、手作業での総絞りの着物は今では滅多とお目にかかれません。
現在は着物のプリントが手作業でなく機械化しつつあり、低コストで着物を量産することが可能な時代となっています。
そのため、希少な手作業での絞りの着物の価値は上がっているのではないでしょうか。
(引用:オリジナル・キモノみむろ 「振袖 京鹿の子 総絞り」)
総絞りは、振袖や小紋などに使用されることの多い染め方です。
「鹿の子絞り」は特に振袖に採用されることの多い柄で、模様が鹿の背に似ていることからそう呼ばれています。
手で結んで防染を施すものと、器具を使用した染め方の2種類にわかれます。
絞りの着物は非常に華やかで手間のかかる着物ですので、江戸時代の大奥では贅沢品として着用を禁止されていた時代もあるほど。
しかし礼服や正式な場面には向いていないという意見もあり、絞りの着物をいつ着れば良いかと持て余してしまう方もいらっしゃるようです。
絞りの着物であれば、風合いとして生地の立体感や凹凸も重視されます。
礼服用であれば、正絹のつるっとした艶のある生地がふさわしいとされる傾向にありますので、
総絞りの着物非常に華やかな着物となりますが、どうしても礼服として用いるのであれば紋付の留袖などがメジャーとなっています。
そのため礼装ではなく、街着や訪問着と同格として着用するのが望ましいといった意見もあります。
着物の買取は新しければ新しいほどに良いとされ、高い買取額がつく傾向にあります。
だいたい購入から2年以内に着物買取に出せば、良い買取額で引き取ってもらえる可能性が高いと言われていますね。
絞りの着物は製作に時間がかかる価値ある着物ですので、買取価格も期待できるものとなっています。
絞りの着物の買取をお考えであれば、着物の価値を正確に評価してくれる買取店を選ぶようにすると良いですね。
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