着物「秋田八丈」の色合い

着物「秋田八丈」の色合い

2015年08月17日

着物はてな

akitakihati (引用:着物地の種類~八丈~)

染料別に分けられる八丈着物


「八丈」の着物の種類は、染料別に分けられていると前回お話しました。
黄八丈の染料には、「黄八丈」という黄色い染料を使います。
この染料の材料は刈安。イネ科スズキ属の植物で、入手しやすかった為様々なものに染料として使用されています。
刈安は赤みを含んでいない黄色を有しているため、緑色に染めたいときに使用すると鮮やかに染まるそうです。

「蔦八丈」は樺色の八丈着物で、マダミの生皮を煮詰めることによりこの色合いが生まれます。
「黒八丈」はその名の通り黒い八丈で、スダジイの皮を煮詰めた染料が使用されます。
こちらの黒八丈に用いるスダジイは、樹齢30年以上のものが使われ、採取されてからも3年間乾燥させなければなりません。
しかも「泥染め」という手間のかかる方法で染められるので、手間と比例して価格も高価になります。
泥染めは大島紬にも採用されている、伝統的な染色方法ですね。

伝統と歴史の着物「秋田黄八丈」


秋田八丈の全盛期は、明治の28年頃。
現在は1軒のみ続いていた製作所が廃業してしまい、技術の伝承が一時期危ぶまれていました。
しかしその3年後、伝統を受け継ぐ形で北秋田市に工房が開かれたそうで、ほっと一安心です。
秋田八丈は希少価値の高い伝統と歴史ある高級着物のひとつですね。


参考サイト



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