高級麻織物、近江上布とは

高級麻織物、近江上布とは

2015年11月06日

着物はてな

滋賀県が名産地、近江上布とは


高級な麻織物である、近江上布。その特性上涼しく快適に着用することができ、主に夏に着用される着物です。
豊かな水源により高い湿度を保つことが出来る滋賀県では、かつてより麻織物が発展してきた地域となります。
そして江戸時代には琵琶湖の彦根藩の振興により産業が安定、近江上布は近江商人により全国に流通する麻の着物となりました。


sankou (引用:日本吉「川口良三 近江上布」)

生産地はその名のとおり滋賀県で、縦糸・横糸ともに荢麻と呼ばれる麻を使用し、平織にて製作されます。
近江上布の種類であれば緯糸絣、そして経緯併用絣があり、それぞれ製作方法も異なったものとなります。
緯糸絣の製作方法は、緯糸を羽根巻とし、型紙への捺染を施します。
そして最高級となる経緯併用絣は、両方の糸に櫛押の捺染を施し、糸の絣を合わせながら織られるので、非常に手間のかかる製作方法となります。


大西新之助商店の近江上布は高級品!


夏は涼しく、手入れも簡単な麻織である近江上布。
近江上布の中でも”新之助上布”とよばれる大西新之助商店の織物は伝統工芸品に指定されるほど、価値の高いもの。
時間も手間もかかる近江上布の製作は、そう多く作ることが出来るものではありません。

大西新之助商店は60年以上前より織物に携わり、現在でも近江上布を製作している機屋となります。
手織りでなく機械織りの近江上布も開発したなど、その功績も名高いもの。
近江上布の中でも特に”新之助上布”は高値で買取りされる種類となります。



参考サイト



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