高値で買取りされる、越後上布の着物
2015年10月13日
(引用:玉川屋 着物つれづれなるままに「越後上布の織機」)
東の越後・西の宮古。越後上布は価値ある着物です
越後上布は上布の一種で、主に新潟県の南魚沼市や小千谷市で製作されています。
絹ではなく麻の織物となり、薄物の生地で着物としては主に7月・8月に着用されます。
透け感があるのが特徴で、暑い盛夏の時期でも快適に着用することが出来る着物となります。
越後上布は、上布の中では最高級と称されており、日本を代表する織物のひとつとなります。
1955年に国の重要無形文化財に指定されており、その後2009年には、ユネスコ無形文化遺産にも登録。
「東の越後・西の宮古」は、着物好きなら一度は耳にしたことのある言葉ではないでしょうか。
新潟では古来より麻織物の生産が盛んで、731年に正倉院に越後上布が収められています。
征夷大将軍就任の際や権力者への贈り物としての遣り取りも盛んであった、越後上布。
ぜいたく品と見なされ、江戸時代には奢侈禁止令の対象となり禁止されてしまったという背景もあります。
しかし近年、越後上布の材料である麻の収穫量が低下傾向にあり、更には着物の技術の伝承に頭を抱える着物業界。
越後上布も決して例外ではなく、後継者不足に悩んでいます。その為近い将来、上布の着物は姿を消し、流通しなくなるかも知れないと囁かれています。
希少価値があり、技術の保存運動も盛んな越後上布。お手持ちの越後上布を着物買取に出せば、驚くような買取価格がつくかも知れませんね。
参考サイト
- 上布
- 新潟
- 薄物の着物
- 越後上布