アンティーク着物としても注目”銘仙”の着物

アンティーク着物としても注目”銘仙”の着物

2015年10月15日

着物はてな

レトロブームとしても再来、”銘仙”の着物


大正ロマンの時代、現在でいう”アンティーク着物”が流行し、数多くの見目麗しい着物が誕生しました。
大胆な構図、図柄やデザイン、そして色使いなどが評価され、近年でもレトロブームに伴いアンティーク着物が流行していますよね。

大正ロマンの時代に一世を風靡していた着物といえば、”銘仙”の着物。
銘仙とは平織の絹織物のことで、大正時代から昭和に至るまで空前のブームとなっていた着物です。
通常の着物との違いは、糸の紡ぎ方。
紡ぎ方により色がはっきりと分別されず靄がかかったような境目となり、柔和な雰囲気が演出できる着物であったのです。

銘仙着物の発祥は、糸を取ることが出来ず処分予定となっていた繭から抽出した屑糸で、売ることを目的とせず自分の着用の為に織った着物がはじまりであるといわれています。
発展のきっかけは、女学生が着用したことから。今でも袴の模様などに見られる矢羽根柄などは、当時の学習院の女学生の間で流行したことをきっかけとし、定番の図柄となりました。
大正ロマンの当時、アール・ヌーヴォーやアールデコなどの西洋美術の影響を受け、それが着物の図柄にも反映されています。

銘仙の着物はおよそ80%が秩父での製作となり、こちらは”秩父銘仙”と呼ばれ、表裏ともに使用することが出来る生地の為、庶民や武家には欠かせない存在でした。
当時の人は着物として着用できないほどに古くなった銘仙の着物は雑巾などの生活雑貨として再利用していた為、状態の良い当時の銘仙の着物の残存数は決して多くはありません。
普段着ではありますが、銘仙の着物はアンティーク着物として再評価され、需要も高くなっています。
レトロブーム真っ只中の現在、不要になった銘仙の着物がありましたら、一度着物買取店にて査定を受けてみてはいかがでしょうか。



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