着物にも季節性がある?
2017年07月27日
着物の季節性について
着物とは昔の日本において普段着として着用されていたもので、現在皆さんが着ている洋服と同じ立ち位置にありました。
ですので、洋服が春夏秋冬で着るものが変わるように、着物も春夏秋冬・・・季節に応じて着る種類が異なります。
着物というと時代劇番組などでは、季節に関係なく一見どれも同じようなものを着ているように見えますが実際は着ている着物の種類は異なります。
今回はそういった季節に応じて着物は何が変わっているのかを簡単に説明します。
夏に着る着物の特徴
夏の着物というと現在では「浴衣」という印象が強いかもしれませんが、浴衣も含めてどういう着物を着ているかと一言でいうと【「風通し」「吸湿性」「質感」の優れた素材の着物】を選んで着用します。
洋服でも夏場は半そで半パン、薄手の素材のTシャツなど、「風通し」や「吸水性」に優れたものをを着用しますが、着物でも同じことが言えるという事です。
具体的には、「絽」や「紗」と呼ばれる薄く透け感を感じるように織られた生地を使用した着物であったり、浴衣のように「綿」や「麻」吸湿性や水にも強くまとわりつかない質感をもった素材で織られた着物を着用します。
ですので、一見テレビ越しでは年中長袖を着ているように見える着物でも、夏の着物では生地自体が夏用になっているので涼しさを感じられる着物を着用しているという事なのです。
冬に着る着物の特徴
夏と対比して分かりやすく説明する為にも、冬に着用する着物の特徴を紹介します。
夏と同様に冬には冬の時期にあった生地の着物、つまりは「保温性」や「保湿性」に優れた暖かさを感じられる着物を着用しています。
例えば、初夏など暑い時期の着物は単衣と呼ばれる1枚の生地からつくられる着物が主流ですが、冬の時期は生地を二枚縫い合わせた袷と呼ばれる厚手の着物を着用します。
素材も麻や綿の様に吸湿性・吸水性に優れたものでなく、ウールの様に「保温・保湿」に優れた素材を使用した着物を着用します。洋服で冬にコートやダウンジャケットを着るようなものですね。
着物の季節性まとめ
着物は一見同じように見えたとしても、その中身は素材や技法などが工夫されています。着物にも季節性というものは確かに存在しますので、これから着物の購入を考えている方は季節に応じた着物を選ぶようにしましょう。- 季節
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